2001年2月9日(金)〜21日(水)
神奈川県・寒川で行われた草アジ・初アジスペシャルから

フロントスイッチ/プルスルー

 

講師は、プロトレーナーとして活躍しているグレッグ・デュレット氏と、ジェリー・パーソン氏が、イギリスから初来日し、フロントスイッチ(フロントクロス)を主体にした先行型スタイルのアジリティー・ハンドリングが、紹介されました。
プルスルーは、草アジ・初アジスペシャルで紹介されていたハンドリングテクニックの一つです。

■プルスルー(引きよせて、より小回りで通す)


 図で左サイドから犬がスタートした場合、3番ハードルに犬がコミットされたら、ハンドラーはA地点に位置して犬をハンドラーとハードル間のスペースをすり抜けて通り、4番ハードルを跳ぶようにします。
 この位置でハンドラーは犬の方向を向いて左手を上段から振り下ろし、指が地面を指す仕草で走行ラインに犬を引きよせ、犬が向かってきたら体を捌いて右手を振り込むような感じで4番ハードルを指示。犬の名前を呼んだり明確な指示を加えながら犬を吸い寄せ、タイミングを計って右足も4番ウイングの方に踏み出し、ハードル間の走行ラインを通過させ、より小回りで次のハードルに向かえるようにします。
 このプルスルーは腕の振りも大切ですが、ハンドラーが右足の向きを間違えると、どの障害もが犬の障害となってしまいます。右足は4番ウイングの方向に正確に出すようにしてください。こうしたハンドリングの練習は必ず両サイドを均等に行います。

 クラッピングを使って方向を示しているハンドラーがいますが、イギリスでは1980年代のやり方だと考えられています。クラッピングを励ましたり、スラロームで使うのは構いませんが、方向を示すのに使うのは良くありません。手や足で犬に方向を示すことで十分足りますし、手を叩いている間はほかのことが何もできません。

(※グレッグ式フロントクロス・ハンドリングでは、ハンドリングの要所で常に両手は別々の目的/引きよせと指示で活用することになるので、両手を塞ぐ動作は弊害となってくる・・・)


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