トーク・エッセイ

フリスビードッグにあこがれたフリスバーたち
加藤典一&富士丸の巻



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 富士丸との出会いは五年程前・・・散歩仲間の応援に静岡の大会に行った時の事です。会場に母犬と一緒に生まれて2週間ほどの、まだ目が開いたばかりの子犬達が貫い手を探す為に連れてこられていました。その中の一頭が富士丸でした。正直、無事に育ってくれるのだろうかと不安を抱きながら譲り受けてきたのですが、よくここまで育ってくれたと富士丸の生命力に感謝しています。
 富士丸が来たことで本格的にフリスピーを始めることになったのですが、大会初参加からするとプレーヤー歴は4年8ヶ月になります。フリスピーを教え始めたのは生後4ヶ月頃からで、最初は家の中で「キャッチ!」と言ってくわえさせディスクに興味を持たせることから始め、ローリングで持って来させ、その後、短い距離でディスクを飛ばして空中でキャッチさせると言う形で教えて行きました。
 もともと富士丸は小さい頃から子犬らしくなく、ケージの中からジ〜っと怖いぐらいに私達のことを観察しているように見ている子で、一人で遊ぶと言うことはほとんどありませんでした。生後50日頃から「お手」「座れ」「持って来い」などの一般的な躾を教え始めたのですが、ボーダーコリーと言う犬種の為かほとんどの事を3回やらすと憶えてくれた為、家庭犬としての躾に関し、苦労をしたと言う憶えはありませんでした。

 勿論フリスピーに関しても同様で、フリスピーをやらないのではないかなどと言う思いはみじんも無く、すぐにやるようになってくれました。スローイングに関しては特に練習をした憶えは無く、見よう見まねで投げていました。ある程度の距離も投げられていたので、こんなもんだと思っていましたが、今から考えるとスロー事体をなめていたとしか思えません。
 その後、当然のごとく壁にぶつかり、練習の重要性を感じたのは言うまでもありません。その壁と言うのは、ずばり「風」です。まともに練習をしていないのですから、風が吹いている時にちゃんと投げられるはずもなく、風に弱いチームが出来上がってしまいました。やはり最初から基礎を学び、自分なりのスローイングスタイルを確立して行くべきだと今は痛感しています。
 現在スローイングに関して注意している点は、ディスクの角度とディスクと身体の距離、それとディスクを離すタイミングです。しかし、これらは感覚的なものも多く、言葉や文章で説明するのは難しいですから、ここでは省略したいと思います。

 一方、犬に対しての注意点は何と言っても「怪我」です。体調も重要だとは思いますが、規則正しい生活のリズムと適正な食事を与えることで健康は維持出来ると考えています。富士丸の場合、遊びになると周りが見えなくなり自制がきかず無理をすることが多いのでディスクで遊ぶ場合はまずウオーミングアップも兼ねて、いつも行っている公園の外周を回ってからにするように心がけています。ディスクで遊ぶのは1週間のうち5日程とし、2日は体むようにしています。日常の食事に関しては、朝晩2回ドライフードに煮干を少し入れたごく簡単な物です。間食は無く、おやつ等も週に1回あげるかどうかというところです。ただ富士丸は食べ物に対し執着が無く、日々の食事もよく残したり、運動に対して食べる量が少ないので、少しカロリーの高いフードを与えるようにしています。また、大会時にはテンションが高くなり、食べることすらしなくなる為途中でハチミツをなめさせたり、市販の物ですがスープを飲ますようにしていますが、ディスクに夢中でそれすらもなかなかままならず、そこが悩みでもあります。

 プレー中のコマンドに関しては、「ゴー」」キャッチ」「来い」ぐらいで、特別なものは使っていませんが、左右にディスクがぶれた時は一応「右」「左」と言いますが、基本的にディスクをキヤッチすることに関しては富士丸に任せています。
 犬とのコミュニケーションに関しては、散歩中にはよく声をかけたり、なでながら褒めると言うような事をしながらアイコンタクトを取るようにしています。うちのチームは富士丸の足の速さとキャッチした後のガジリがチームカラーなのですが、何とか富士丸のスピードがあるうちにカジリ癖を直したいと思っています。そう思ってもう5年になるのですが・・・(笑)

 最後に目標としては、やはりグランドチヤンピオンになる事!
富士丸と成し遂げられればと思っていますが、これは夢のまた夢で・・・・・
富士丸も今年で6歳になるので、今後は少しでも長くプレーが続けられるように健康を維持しながら、息の長いチームを目標に頑張って行きたいと考えています。
(取材日:2003年2月9日)
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