初歩のギグトレーニング/愛犬と学ぶ、ギグレース

 ギグは1頭引きの二輪馬車という意味の英語です。ギグレースは犬ぞり愛好家の間でシーズンオフのトレーニング用に自転車を使っていたことが始まり。
 ギグレース協会(京都府北桑田郡/電話:0771−76−0338)の山城一男会長を講師に迎え、石川県金沢市で開催されたギグレース講習会から要約。


2頭引き

■実技指導。
 まず、散歩とギグトレーニングの違いを犬にハッキリ教えることが大事ですから、出かける時のネックホルダーを変えたりして、「走ってはダメな散歩」、「走ってよいギグ」の動機づけをそれぞれのライフスタイルの中で考えてください。散歩は散歩であり、犬が全身を使って走るギグのトレーニングにはなりません。ギグを散歩の延長線上で考えないでください。「走って良い・悪い」、「引いて良い・悪い」の状況をオーナーが犬に良く教え込んでいきましょう。トレーニングは犬の走りたい気持ちを伸ばし、もっともっと走りたいと犬が思うようにもっていきます。

 スタートでは一本のラインの状態から、「ゴー」などの掛け声をかけ動き出します。この時ラインが緩んだ状態を避けてください。ラインが張っていることで、糸電話を耳にあてた時のように犬とのコミニュケーションが取れるのです。オーナーが大きな声を出す時は、犬を叱っていることが多いので、ギグではあまり大きな声でコマンドを掛けないように注意してください。

 犬が小さな声に対し注目するようなコマンドの使い方を心掛けてみましょう。そうすれば、犬が真剣に声を聞こうとします。ドッグスポーツは人と犬が力を合わせてやるスポーツです。犬の楽しみを引き出し、意欲的な犬を育てるためには、この楽しみがその時だけのものではなく、その要素がライフスタイルに組み込まれているべきです。

 最初の練習は5メートルや10メートルを走るところから始めます。走ったあと良いことがあったということを経験・学習させます。この時、ノービスクラスではマッシャーとサポーターが一体となって褒め、犬が成し遂げたことに対する報酬を忘れないでください。ギグのトレーニングの時には、必ずネックホルダーを使いチョークチェーンで強制するようなトレーニングは止めましょう。犬を褒める時も恥ずかしがらないで、オーバーアクションでやってください。犬にとって一番良い状態をつくるのはオーナーの役割です。犬と一生付き合っていくために、犬のことを第一に考えてドッグスポーツに取り組み、オーナーは色々なことに目を向け、犬の可能性を追求していきましょう・・・などの説明を受けながら、犬を呼び寄せるやり方や一緒に走るやり方で、犬が意欲的に引っ張り走るギグトレーニングを指導。



    
                     (イラスト:協会発行規定より抜粋)


ドッグスポーツ・ガイドTOPへ

TOPへ