■JKCオビディエンスT試験・競技について
1.出陳規定
(1)オビディエンスは、競技と試験が同時となっており、競技会の得点がそのまま試験の得点となります。
 @オビディエンス試験は、競技会会場でのみ実施します。(公認訓練所不可)
 A出陳料と受験料が必要となります。(出陳のみ、試験のみという選択は不可)
(2)本会会員が所有する、CDU(家庭犬中等科)以上の訓練試験に合格し、登録している犬に限ります。
(3)オビディエンスIに出陳する同一犬の重複出陳については、次のいずれかとします。
 @家庭犬中等科から大学科のうち1つのクラス。
 A服従作業中等科・臭気選別及び足跡追及の部のうち1つのクラス。
2.申込方法
(1)所定の出陳申込書に必要事項を記入し、出陳料並びに受験料を添えて、締切日までに本部必着(消印無効)となるようにお申込ください。
 @出陳料1頭につき10,000円
 A受験料1頭につき 5,000円
3.審査規定
(1)審査は、本会公認審査員により厳正公平に採点します。
(2)競技課目は別紙「オビディエンスI実施要宅」を参照してください。
(3)総合得点が同点の場合は、指定課目の合計得点の高いものを上位とします。
   指定課目の合計得点も同点の場合は、担当審査員が判定します。
   オビディエンスIの指定課目…課目4・6・7
4.注意事項
オビディエンス競技に関しての注意事項は、次の通りとなります。
(1)競技進行は、全てスチュワードが行います。
(2)競技得点は5点から10点(0.5点刻み)で表示し、係数を乗じたものとします。
(3)5点未満は設定されていないため0点となります。
(4)1課目の得点が0点であっても、合計得点によって評価します。
(5)チョークチェーンは不可とします(犬の首を絞めるような状態は不可)
(6)外したリードは肩にかけ、留め具は右側(犬側不可)の位置とします。
(7)各課目終了後に軽く褒めることは認められています。(犬を軽く撫でる程度)
5.特別賞
(1)1席の犬に理事長賞を授与します。(※本部主催競技大会のみ)
6.試験の合否
(1)満点を320点とし、合計得点が224点(70%)以上を合格とします。
(2)オビディエンスIを合格した場合、オビディエンスUの受験資格を有します。
   オビディエンスUに合格するまでは、オビディエンスTに出陳することができます。
7.トレーニングチャンピオンポイント
(1)満点を320点とし、合計得点が256点(80%)以上の得点を得た犬に、メジャー・トレーニングチャンピオンポイント10ポイントを付与します。


■オビディエンス競技課目及び実施要領
課目1.犬と対面しての1分間の停座(声符のみ)
指導手は、犬に引き綱を付けて所定の位置に脚側停座させる。(それぞれの犬の間隔は約3mとし、横一列で3頭〜6頭並ぶ。)指示により引き綱を外し、指示により指導手は犬に待てを命じ、約20m離れて犬と対面する。1分間経過後、指示により指導手は常歩で犬の左側から後方を通り犬の元へ戻り、指示により終わる。
引き綱を外した時点から犬を触ってはならない。外した引き綱は、指導手の肩にかける。(係数2)
課目2.犬と対面しての3分間の伏臥(声符のみ)
指導手は、所定の位置に犬を脚側停座させる。(それぞれの犬の間隔は約3mとし、横一列で3頭〜6頭並ぶ。)指示により脚側停座の状態から、1頭ずつ伏臥を命じる。最後の指導手が犬を伏臥させた後、指示により犬に待てを命じ、約20m離れて犬と対面する。
3分間経過後、指示により指導手は常歩で犬の左側から後方を通り犬の元に戻り、指示により1頭ずつ脚側停座(右側から伏臥を指示した場合、脚側停座は左側から順に指示する。)させ、指示により引き綱を付けて終わる。
1頭ずつ犬を伏臥または脚側停座させる際に、犬が他の指導手の命令で行動した場合、新たな命令をしてはならない。(犬はその状態のままとする。)(係数2)
課目3.紐付き脚側行進(声符のみ)
出発点で犬を脚側停座させる。指導手は左手に引き綱を持ち待機する。準備が確認されたら、指示により「A)前、B)右へ(90度)、C)左へ(90度)、D)回れ右、E)回れ左、F)8の字(一つの円は直径4mぐらい)、G)止まれ、H)走る」を含んだ脚側行進を行う。指示により指導手が停止したら、犬は速やかに命じることなく脚側停座し、指示により終わる。
声符は速度を変える時に使用してもよい。ただし、乱用及び誘導的な指導手の態度は、その程度に応じて減点される。
出場犬は原則的に同じコースで行い、8の字はコーンを置く。
回れ右、回れ左の場合、指導手と犬はともに同じ方向に回らなけれぱならない。(係数3)
課目4.紐無し脚側行進(声符のみ)
指導手は、犬に引き綱を付けて出発点で待機し、指示により引き綱をはずし、指導手の肩にかけて、課目3の要領で行う。(係数4)
課目5.行進中の伏臥(声符のみ)
指導手は、犬を所定の位置(コーナーとコーナーの中間)に脚側停座させて待機する。
指示により指導手は8m四方のコースを左回りで脚側行進を行う。最初のコーナーを通り過ぎた地点で、指示により伏臥を命じる。指導手は止まる事なく、振り返らず1周し、犬の横で止まる事なく脚側行進を命じ、次のコーナーを回った地点で、指示により指示なし脚側停座させて終わる。8m四方の各コーナーにはコーンを置く。(係数3)
課目6.伏臥を伴う招呼(声符のみ)
指導手は、所定の位置(3m四方の区域内中央)に犬を脚側停座させて待機する。指示により犬を伏臥させる。指示により指導手は犬に待てを命じ、指示された方向に約20m離れて対面する。指示により犬を招呼する。犬は直接脚側停座するか、又は指導手の直前に一旦対面停座してから、脚側停座させて終わる。対面停座した場合のみ、脚側停座を促す声符をかけることができる。
引き綱は、3m四方の区域内の犬が伏臥をした横に真っ直ぐに置いても良い。
反射する色の引き綱は認められない。3m四方の各コーナーにはコーンを置く。(係数3)
課目7.前進及ぴ伏臥(声符及び指符)
出発点(課目6の終了地点が出発地点)で犬を脚側停座させる。指示により指導手は犬だけを出発地点から約20m離れた3m四方の区域内へ前進させ、3m四方の区域内で伏臥を命じる。(一旦停止後、伏臥を命じても良い。)指導手は犬が伏臥したら、指示により常歩で犬の左側から後方を通り犬の元に戻り、指示により脚側停座をさせて終わる。
犬を前進させる時のみ声指符同時なら許される。
犬の体の一部が区域内に接している場合は、状態に応じて減点とし、区域外で伏臥をしていなければ区域内に入れる命令をかけても良いが減点となる。また、四隅のコーンに犬の鼻が触れると減点となる。
小型犬(体高30cm以下)の場合、直進は約10mとする。(係数3)
課目8.往復障害飛越(声符及び指符)
板張りの障害を往復飛越させる。障害の高さは、体高の+10cmとするが、犬種により審査員の判断とする。幅は1m〜1.5m。
指導手は、犬を飛越に必要な任意の助走距離をとった障害の前位置に脚側停座させる。
指示により指導手は犬に飛越を命じる。犬は障害を飛越したらとどまる事なく、再度障害を飛越して、指導手の元に素早く戻り、指示無し脚側停座をして終わる。対面停座した場合のみ、脚側停座を促す声符をかけることができる。
指導手は、犬が飛越する際、往復とも一回だけ声符が許される。また、往路の時のみ指符同時は許される。(係数3)
課目9.置き持来(声符のみ)
物品は木かプラスティックのダンベルとし、重さは175g〜650gの間とする。
(小型犬は100g以上とし、ダンベルには布や糸等を巻いてはならない。)
犬を所定の位置に脚側停座させる。指示により指導手は犬に待てを命じ、常歩で指示された方向の約10m前方にダンベルを置き、常歩で犬の左側から後方を通り犬の元に戻る。
指示により犬にダンベルを持来させる。犬は持来したら直接脚側停座するか、又は指導手の直前に一旦対面停座し、指示によりダンベルを受け敢り、右手に持ち直立して節度付けて終わる。対面停座した場合のみ、脚側停座を促す声符をかけることができる。(係数4)
課目10.遠隔操作(声符及び指符)
犬を所定の位置に脚側停座させる。指示により指導手は犬を伏臥させる。指示により指導手は犬に待てを命じ、常歩で指示された方向に約15m離れて対面する。指示により指導手は犬を停座させ、指示により犬を伏臥させる。指示により指導手は常歩で犬の左側から後方を通り犬の元に戻り、指示により脚側停座させて終わる。
指導手の命令は、犬の姿勢を変える時のみ声指符同時なら許される。(係数4)
課目11.扱い方人/犬
指導手と犬との調和と稟性。(係数1)


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