ラリーオビディエンス
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この日本語版ラリーオビディエンスルールブックは、
オビディエンスネット(富田彬正代表)が作成したものです。

  http://page.freett.com/obediencenet/


ラリーオビディエンス規定書 Ver.1.01
 ラリーオビディエンスでは、毎回異なるコースに置かれた指示をクリアしていきます。指示はレベルによって10〜20個となっています。ラリーオビディエンスでは通常のオビディエンスのように厳しい審査は行われず、そのため色々なレベルのペアーが同じように楽しむことができます。
 ラリーオビディエンスで求められるのは、ハンドラーが犬をコントロールできることであり、通常のオビディエンスのような正確な脚側行進(一緒に歩く)は必要とされず、多少犬が離れていても、また犬の反応が多少遅くても減点とはなりません。
 ハンドラーは作業中に犬に話しかけたり、犬を褒めたり、自分の手足を軽く叩いたりすることは問題ありませんが、犬に触ったり、無理に矯正してはいけません。また、大声でコマンド(命令)を出したり、犬を威圧するような態度は減点、あるいは程度によっては失格となります。

1. リングの広さ
 最低12×15mの広さが必要ですが、理想は12×24m以上であり、リングは通常のオビディエンス同様、危険な物などが落ちていない安全な場所でなくてはいけません。

2. 出陳者数
 出陳者数は会場の大きさや、主催の規模によって変わりますが、ジャッジは1時間に30頭以上のジャッジングをしてはいけません。また、一人のジャッジが1日にジャッジングできる時間は最大8時間とします。出陳者数が多い場合などでは、ジャッジは途中に自由に休憩を挟むことができます。各クラスについて、準備および検分に30分を取らなくてはいけません。

3. ゼッケン
 出陳者は、ジャッジが確認しやすいようにゼッケンやアームバンドなどを付けて、その番号順に作業を行います。ただし発情犬の場合は受付の際に主催者に申告することで、全ての犬が終わった後に作業を行うことができます。

4. 指示に関して
 全ての指示は、出陳者とジャッジが分かりやすいものを用います。その際、色の変更は認められます。指示の大きさは21×27cmから30×37cmとします。指示は出陳者にとって見えやすいようなものでなくてはいけません。指示や、それを支えるホルダーの部分は、いかなる場合も安全であるような設計でなくてはいけません。
 20台のホルダーと、スタート、フィニッシュ用の2つの、合計22台のホルダーが必要とされます。全ての指示はスタートの次を1番とし、順に分かりやすく置いていきます。なお、指示の横には必ず番号札を置かなくてはいけません。番号札はおよそ7cm程度の物を使用します。指示のうち、5・6・7・8・9・10・17・18・19・34は2枚ずつ用意しなくてはいけません。
 進行方向を変える指示以外は、進行方向の右側に置かなくてはいけません。方向を変えるものの場合は、ハンドラーの真正面に置いても構いません。分かりやすいように、また正しく指示が置かれているかどうかはジャッジが作業開始前に確認しなくてはいけません。
 各クラスのコースはリングサイドに掲示されますが、もし可能であれば、ゼッケンなどを配る際に出陳者にコースのコピーを配っても構いません。

5. 使用可能な道具
 ハンドラーは作業中ポシェットなどを装着してはいけません。また、ポケットの中などに誘導物となる玩具や餌などを入れてもいけません。
 犬は通常の首輪、布製やチェーンなどのカラーはつけても構いませんが、ヘッドカラーやスパイクなどの訓練用の特殊なものを装着してはいけません。また、これらの道具は犬の大きさに合わせたもので、安全でなくてはいけません。
 リードは適度な長さのものを使用してください。訓練用の長いリードや、伸縮性のあるリードを使用してはいけません。
 その他道具に関して、使用可能かどうかの判断はジャッジに委ねられます。

6. 作業前の検分
 全てのクラスは、作業開始前に犬を置いて、ハンドラーのみ15分間リングに入ってコース検分することができます。出陳者が多い場合などはジャッジの判断によって検分の組を複数組に分けることができます。この時、組によって有利不利がでないように注意しなくてはいけません。ジャッジは検分の間、出陳者からの質問に答えられるようにリング内にいなくてはいけません。また、競技の制限時間に変更がある場合はこの時に出陳者に伝えなくてはいけません。

7. ジャッジング
 ジャッジは出陳者に「準備は良いですか?」と確認し、出陳者が準備を終えたことを告げたら、「始めてください」と指示を与えます。以後は出陳者にいかなる指示も与えることはできません。

8. 採点とタイム測定
 ジャッジが「始めてください」と指示を出した段階でタイム測定が始まり、ハンドラーと犬が共にフィニッシュのラインを通過した段階で測定を終わります。タイムは0.01秒まで測定します。なお、競技の制限時間は特に指示が無い限り5分とします。
 各々のペアーの得点は、作業終了後すぐにリングサイドに公表します。ただしタイムは公表せず、同点の場合のみタイムによって順位の決定を行います。得点が同じ場合、タイムの早いほうが上位になりますが、その際得点が変わることはありません。また、万一得点もタイムも同じだった場合は対象ペアーのみ再度作業を行い順位決定をします。
 得点は最高100点で、採点は減点方式で行います。

A・Bクラスの減点内容>
1点の減点】

・リードが張った(Aクラスのみ)
・犬が指導手の進路を妨げた
・不完全な姿勢(足を崩す・遅いなど)
・反応が遅すぎる
・本来の位置から離れすぎる(座ったときなども含む)
3点の減点】
・すでに終了した指示を繰り返しやってしまった
・コース内のコーンを倒した
・コントロールが途切れた
・大声や、威圧的な指示や視符を出した
・ひどく吠える
10点の減点】
・指示を間違って行ったとき
・ジャンプをする時に障害にぶつかる(Bクラスのみ)
30点の減点】
・作業を途中で終了した
・指示に従わなかった
・脱走や排便をした
・指示を飛ばした
・常にリードが張っている
・本来の位置から大きく離れすぎている(座ったときなども含む)
・バーやウイング(バーを支える部分)を落としたり壊したりした
・ハイジャンプやブロードジャンプをよじ登った

C・Dクラスの減点内容>
1点の減点】

・犬が指導手の進路を妨げた
・不完全な姿勢(足を崩す・遅いなど)
・反応が遅い
・本来の位置から離れすぎる(座ったときなども含む)
3点の減点】
・反応が遅すぎる
・コース内のコーンを倒した
・すでに終了した指示を繰り返しやってしまった
10点の減点】
・指示を間違って行ったとき
・コントロールが途切れた
・ひどく吠える
・大声や、威圧的な指示や視符を出した
・ジャンプをする時に障害にぶつかる
30点の減点】
・作業を途中で終了した
・指示に従わなかった
・脱走や排便をした
・指示を飛ばした
・常にリードが張っている
・本来の位置から大きく離れすぎている(座ったときなども含む)
・バーやウイング(バーを支える部分)を落としたり壊したりした
・ハイジャンプやブロードジャンプをよじ登った
・休止の時に姿勢を変えた(Dクラスのみ)
スチュワードは減点を計算し、それを審査簿に記入しなくてはいけません。減点の計算はスチュワードに委ねられますが、表彰の前にジャッジ自身が一度確認をしなくてはいけません。

9. 失格規定
以下の場合失格となりますが、作業を続行することができます。
・ハンドラーが手やポケットなどに誘導物を入れて作業を行った場合
・スパイクやヘッドカラーなどをつけて作業を行った場合
 以下の場合失格となり、速やかにリングから退場しなくてはいけません。
・制限時間を越えた場合
・犬が攻撃性を見せた場合
2度脱走した場合
・体罰を与えた場合

10. 表彰
 得点の高い順に、また同点の場合はタイムの早い順に順位を決定し、表彰します。ロゼットやリボンは原則5位までに授与されます。ロゼットを用いるかリボンを用いるか、あるいはそれ以外のものを用いるかは主催者の判断に委ねられます。

ラリーオビディエンスのクラス
Aクラス

 全ての作業は紐付きで行います。
 指示の数は10〜15個で、一旦停止を含む指示は最大5個までしか使えません。スタートとフィニッシュの指示は数に含まれません。
Bクラス
 全ての作業は紐無しで行います。
 指示の数は12〜17個で、一旦停止を含む指示は最大7個までしか使えません。スタートとフィニッシュの指示は数に含まれません。
 最低1つのジャンプをコース内に入れなくてはいけません。ジャンプとはブロードジャンプ、ハイジャンプ、バージャンプを指し、各々の長さ、高さは犬の体高によって変わってきます。正しくセットされているかどうかはジャッジが確認しなくてはいけません。
 ブロードジャンプでは、徐々に高く、また広くなっていく、幅約20cmの複数の障害を用います。小さい障害から順に、奥に行くほど大きい障害になるように配置します。各障害間は同じ長さとし、全体の長さは以下のように定めます。各障害間は5〜15cmとし、全長に応じて障害の台数を増減させます。この場合小さい障害を固定し、大きな障害を増減させるようにします。
 ハイジャンプでは、高さを変えることができる、奥が見えないような障害を用います。
 バージャンプでは、高さを変えることができる、奥が見えるようにバーを設置した障害を用います。

ブロードジャンプの長さおよびハイジャンプ、バージャンプの高さ

犬の体高  障害の長さ 障害の高さ
   〜38cm 30cm〜50cm 20cm〜30cm
38cm〜50cm 50cm〜70cm 30cm〜40cm
50cm〜 70cm〜90cm 40cm〜50cm

 ただし、ダックスフンド、コーギー、バセットハウンドなどの胴長の犬、あるいはバーニーズマウンテンドッグ、グレートピレニーズなどの超大型犬、および6歳を越える犬の場合は規定より低い高さ(ブロードジャンプでは短い距離)であっても構いません。低い高さ(短い距離)を希望する場合は、予め主催者に申告してください。
Cクラス
 全ての作業は紐無しで行います。
 指示の数は12〜17個で、一旦停止を含む指示は最大7個までしか使えません。スタートとフィニッシュの指示は数に含まれません。
 最低1つのジャンプをコース内に入れなくてはいけません。ジャンプとはブロードジャンプ、ハイジャンプ、バージャンプを指し、各々の長さ、高さは犬の体高によって変わってきます。正しくセットされているかどうかはジャッジが確認しなくてはいけません。ジャンプの詳細はBクラスと同様です。
Dクラス
 休止を除く全ての作業は紐無しで行います。休止は紐付きで行います。作業中犬に触れることはできません。
 指示の数は15〜20個で、一旦停止を含む指示は最大7個までしか使えません。スタートとフィニッシュの指示は数に含まれません。
 2つのジャンプをコース内に入れなくてはいけません。ジャンプとはブロードジャンプ、ハイジャンプ、バージャンプを指し、各々の長さ、高さは犬の体高によって変わってきます。正しくセットされているかどうかはジャッジが確認しなくてはいけません。
 休止は、全ての作業が終了した段階で、指定の位置に向かい、そこで犬に決められた姿勢(座れ・伏せのいずれか)をさせて、次の犬が全ての作業が終わるまでその姿勢のままでいます。休止は紐付きで行います。
 ジャッジは検分の開始前に休止での姿勢および、休止をする場所を出陳者に知らせなくてはいけません。休止の場所は、他のペアーが作業をする際に邪魔にならない場所でなくてはいけません。主催者は、最初のペアーが作業をする際に休止をしておく犬と、最後のペアーが休止をする際に作業を行う犬を用意しておかなくてはいけません。休止の採点はスチュワードが行います。


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